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STAFF BLOG赤井澤 剛のブログ

ニュージーランド 1話 景色を補正するワクワク(アカイザワ)

日本から最初に目指した島、ニュージーランド。

よく、なぜそこをスタートとしたのかという質問を受ける。

これには大きな理由があった。それは、ニュージーランド人の友人に、「ニュージーランドは時間という概念にとらわれない。」と聞いたからだ。

自分自身は、時間は有限で大切なものだと思っている。しかし、この言葉がとても残っていた。

日本に生まれ日本で育った自分は、小さいときから時間の大切さを教えられ育ってきた。社会人になってからは特に、1分単位で動いていた。そんな自分が、時間という概念をすっ飛ばすのは容易ではなかった。だから、自分はその時間との戦いを一時降りるためにニュージーランドを目指した。

日本を出て、オーストラリアのケアンズを経由し、14時間。辿り着いたニュージーランドの北島、オークランド。

見る景色も、空気も、人の流れもすべてが新鮮で、不安にすこし勝ってワクワクがこみ上げる。

夜に空港に到着し、英語が初め全く話せなかった私は、何をするにもビクビクしていた。やっとの思いで街に着いた私は30キロ近い荷物を早くおろしたく宿を探した。

古い建物を改装しドミトリーにした安宿を見つけここに泊まることにした。

街はワクワクに補正され輝いて見えた。

荷物を置くなり近くを散策する。

このとき自分は外国人である。自分のことを知っている人は一人もいない。何も気にしなくていい。

時間を気にせずのんびり歩く。そんなことすら、初めの頃は冒険だった。

街を歩くとストリートミュージシャンが知っている曲を弾いていた。私の好きな、ジェイソン・ムラーズの

『I’m yours』だ。ゆったりしたメロディーが不安を落ち着けていく。

街の路上に目を向けると、たくさんのホームレスがいる。しかし彼らはとても幸せそうに笑って歌を歌っていた。食べ物を分け合い仲間同士で支え合っていた。

少し離れたところでは、しゃがみこむホームレスの周りにおしゃれな若い人たちがいた。その中の一人が、ダンボールに書いてある文を読み悲しそうな顔をして、そのホームレスの彼の横に座った。話を親身に聞き、肩を抱いてなぐさめていた。この出来事に自分はとても幸せな気持ちになった。みんながそうではない。でもそんな人がいるから私は人が大好きだ。

1日目からとても刺激をくれた旅。幸せな気持ちで安宿の同じ部屋のオーストラリア人と拙い会話を楽しみベッドに沈み込んだ。

2日目は近くの公園に行き、芝生を見るなり裸足になり芝生に寝転んだ。空は青く公園の湖畔も信じられないくらいに青かった。

このとき私は時計を外し時間というものから解放されようとしていた。

周りには同じように地元民が、裸足になって横になっている。すごく豊かさを感じた。

今日から寝る時間も起きる時間も行動もすべて自分次第だ。明日の予定はない。だが昼になり、多くの人が仕事にむかう。ほんのちょっと忙しい。

夜は閉まっていたアジア料理の店が顔を出し始めた。さんざめく街。何か不快に感じる。街は人が多い。静けさを欲していた私は地図を開き、観光地である「ホビットの村」は人が多いのが目に見えていたので、反対方向のニュープリモスというマイナーな街をめざした。そこには静かな海辺とタラナキ山という魅力的な山があったからだ。

ここは期待を裏切らず、とても静かで、旅を終えた今でも心に残る街の一つだ。

海辺を散歩しているだけで心が休まる。

宿で情報を集め山へむかう。この日の天気は曇り空。だが、見たことのない草木に胸が踊る。

山を登りながら、すれ違った人と話すときに使いそうな英語を勉強する。本当に簡単な英語もわからなかったが、使って通じた瞬間自分の頭に焼きつく感覚があった。

4時間ほど登ると雲を抜けた。あたり一面雲海だ。一緒に歩っていた登山者と「Good morning sun」と大声で叫びながらそのときを楽しんだ。

広すぎて写真では伝わらないが、それでこそ絶景だと思う。

帰り道、登山道で出会った中国人の同い年ケビンと仲良くなり、レンタカーを使っていた彼は北島から南島にむかうときに経由する街まで一緒に行こうと言ってくれたので一緒に行くことにした。

移動日も、移動場所も決まった私は、ニュープリモスでの最後の夜を過ごす。ベランダで宿の宿泊者とお酒を飲みギターを弾く青年と仲良くなった。彼は、南島のクィーンズタウンに住んでいて、このときは、家族とキャンピングカーでニュージーランドを一周している所だという。

今回家族のありかたをテーマに周っていた私は彼にたくさんの話を聴いた。若いながらとてもしっかりしている子で学ぶことがたくさんあった。そして最後に彼はクィーンズタウン来たら何日でも泊めてくれるという。

そして必ずまた会おうと約束を交わしニュープリモスを後にした。

 

 

2019.05.29|スタイリスト

赤井澤 剛

スタイリスト
仙台市生まれ。山、風景写真、キャンプ、自転車、温泉巡り、雑誌集め、読書、行ったことないところ巡り、動物
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